ザ･ホワイトハウス5 #1 「祈り」 7A WF 83429

先行放送としてですが、シーズン5が遂に始まりました。
原題の"7A WF 83429"は、捜査にあたるFBIの行方不明者ファイル名と対象者No。
83429がゾーイの番号です。
そして、エンディングに使われた曲は、"Sanvean" by Lisa Gerrard
とても印象的な歌声でした。




バートレット大統領の末娘ゾーイの誘拐事件発生から、7時間後。
トビー、ジョシュ、ウィル、ドナが変わらぬ声と話し方で出迎えてくれたのは、とても嬉しいことでした。

大統領代行となった元下院議長ウォーケンと共に記者会見の壇上に立つジェド・バートレット大統領の姿をテレビ画面を通して見守りながら、ジョシュが呟きます...

「いやに小さく見えるな。」

本当に小さく見えて、胸が痛みました。
ウォーケンがどんなに大柄な人物だろうと、いつもの大統領ならその存在感で彼を圧倒していたでしょう。

レオが、大統領執務室へ。
「大統領。」とレオがそう呼びかけるその視線の先の大統領の椅子に座っているのは...バートレット大統領じゃない。
わかっている事実なのに、ウォーケンの姿をレオと共に目の当たりにした瞬間、再び、胸が痛みました。
ウォーケンを「大統領。」と呼ぶレオの心中は、どんなに悔しさで満ちていることでしょう。

事件発生から、8時間。
ジェドの吹き替えに予想以上の違和感を感じ戸惑いつつ、彼やアビーの娘を永遠に奪われるかもしれないという沈痛な思いは伝わってきます。

そして、そんなジェドに「あなたの傍にいたいんです。」と言うチャーリーの言葉が胸に沁みました。

FBIが、脅迫状について発表。
それは、服役中のテロリストの釈放とクマーとサウジアラビアからの米軍の即時撤退を要求するもの。
明らかに、ゾーイの誘拐はシャリーフ暗殺の報復と見られます。

そんな状況下に、「双子ちゃんは？」とジョシュ。
トビーの双子の子供たちは、この世に生を受けたばかり。
トビーらしくボソッと、「元気だ。」
ジョシュ「写真は、まだ？」
トビー「それどころじゃないだろ。」
本当は病院へ飛んで帰りたい気持ちなのでしょうけどね。

大統領が職務を離れたことを間違いだと言うジョシュ。
そういうところ、絶えず攻めの姿勢のジョシュらしい。
でも、こういうジェドの決断への疑問が尾を引いたりしないか、心配です。

ダニーがシャリーフ暗殺とゾーイ誘拐の関連性をCJに突いてきます。
彼には、記事を出す用意が既にできていると...
ダニーまで声が違って..."あの"CJとダニーの掛け合いがもう聞けないのだと思うと、やはり寂しさを感じずにいられません。

そして、ついに、シャリーフ暗殺が公のものとなります。

その頃、大統領のゾーイ以外の2人の娘、次女のエリーと、そして、初登場の長女リズは家族を連れてホワイトハウスへ。
シャリーフ暗殺を知らなかったアビーは、ジェドと距離を置いてしまいます。
そんな中、次女のエリーがジェドに寄り添っていたのが印象的でした。

事件発生から16時間。

共和党の執行部がホワイトハウスへ。
ジョシュ「あれ、デューク？僕のことを毛嫌いしてるよ。」
「トム・リンソンは？」
ジョシュ「あいつもそうだよ。」
「ジム・アーキンは？」
ジョシュ「心底、嫌ってる。」
ドナ「嫌われてない人いるの？」

ジョシュが相変わらずで、本当に嬉しい。
でも、クスクス笑わせてくれるだけじゃありません。
ウォーケンの側近スティーブへの台詞が、カッコいい。

「ここに愛着をもつなよ。共和党には、当分、渡さない。」

シャリーフ暗殺の報復としてイスタンブールでテロが発生。
多くの若いアメリカ人水兵とトルコ人の犠牲者を出してしまいます。
ウォーケンは、クマーに対して爆撃を決断。
「クマーを叩けば、ゾーイが殺される！」と、レオ。
「どっちにしろ、同じだろ。」と、ウォーケンは言い放ち...
ただ、ただ、やりきれなさを感じます。

レオが爆撃をジェドに伝えますが、ジェドにはわかっていた...覚悟していたよう。
あの暗殺がもたらした代償は、更に彼を苦しめるのでしょうか。

続いて、レオはトビーとウィルにスピーチを2つ依頼します。
無事だった場合と、そうじゃなかった場合...
そんなものを前もって用意しておくなんて、なんて酷な仕事でしょう。

美しく心に響く歌声と共に迎えたエンディング。
ホワイトハウスのフェンスの前に供えられた多くのキャンドルに見入るジョシュとドナ。
キャンドルの灯りに照らされた写真の中のゾーイに、思わず涙してしまいました。
どうか無事で...そして、一刻も早く救出してあげて欲しい。
そして、バートレット一家のために行われたプライベートミサで娘ゾーイのために祈りを捧げるバートレット大統領。
彼が以前の自信を取り戻す日が一日も早く来ますように...