ザ・ホワイトハウス S1-14「安息日」"Take This Sabbath Day"

エピソードガイドです。

感想は、こちら





金曜日の夜、連邦最高裁判所。

起立する弁護団。そして、判事の裁定が下される。
地裁の首席裁判官によって連邦最高裁判所に委ねられた死刑執行延期願いが却下された。
事件記録の移送命令願いについても、却下。
よって、被告はインディアナ州テレホートの連邦刑務所に送監され、
月曜の午前0時1分に薬物注射による死刑が執行される。

焦りを見せる弁護団。
ホワイトハウスに伝は?側近に知り合いは?

「サム・シーボーンだ。」と、弁護団の1人、ボビー・ゼーンが応えた。



ジョシュ「酒に飲まれるような、ヘマはしない。」
ドナ「とか、言って、飲まれてばかりでしょ?」

ジョシュは、友人の独身さよならパーティに出かけるために帰ろうとしていた。
しかし、サムが会いたいと言っていると、ドナ。
彼女は、お酒に弱いジョシュが羽目を外すのを心配している。

ジョシュは、サムから、明日カリフォルニアのオドワイヤーの選挙事務所長ジョーイ・ルーカスと会い、
話を聞いて欲しいと頼まれる。
休暇でヨットレースに参加するサムに代わって、という訳だ。

ジョシュ「土曜日だぞ?」
サム「何か、予定あるのか?」
ジョシュ「何もしないつもりだったのに…」

明日の朝、10時に会うことになっている。

ドナ「10時よ。頑張って。」
ジョシュ「もちろん、君も来るんだよ。」
ドナ「何で、わたしが?」
ジョシュ「僕の秘書だろ?」



ジョシュ「10分だよ。終わったら、靴買ってあげるから。」
ドナ「ほんとぉ?」



サム「明日のヨットレースは、勝つよぉ~!」
ジョシュ「サム、頼むから、今回はヨットから落ちないでくれよ。」
サム「わかったぁ~雨合羽、持ったしぃ、任せとけ。」

サムは、帰り支度を始める。

サム「週末は、連絡取れないからさ。ポケットベルは置いてくし、
携帯も置いちゃう。仕事は、忘れよう。青い海が、待ってんだ。
ベルだけ、持って行こうか。一応、携帯も。いや、やっぱり、仕事は忘れるんだ。
置いてかなきゃ。」

ボニー「サム、リラックスして。」



オフィスの明かりを消し、出ようとするサム。そこへ、電話の呼び出し音。
しかし、サムはオフィスを出てドアを閉める。ところが、間もなく、ドアが開いた。
そして…

「サム・シーボーンです。」

サムは、高校時代に友人で大手弁護士事務所にいたはずの公選弁護人ボビー・ゼーンと会う。
彼の依頼人サイモン・クルーズは、麻薬カルテルのボスを2人殺していた。

彼は、94年にブラックマン判事が「今日を境に、殺人機械とは縁を切る。」と宣言したことを挙げる。
「わたしには、道徳的にも、知性的にも、死刑制度が失敗であることを認める義務はある。」とも判事は言ったと。

「サム、君から大統領に言うんだ。この件から、逃げるなと。
僕の依頼人の命が係ってるんだと。」
サム「誰も、大統領にそんな言い方は、できない。
それに、今、僕にだってそんな言い方をする人間は、そうはいないよ。」

死刑執行まで、あと48時間。

憲法の第2条第2節には、大統領は刑の執行を延期、及び、恩赦を行う権限を有するとある。
それは、サムも分かっているが、司法サイドの決定が既に下っている。

「大統領は、逃げる気か?」
サム「大統領は、逃げも隠れもしないよ。」



大統領は、今、ストックホルムから帰る飛行機の中だ。
明日、土曜の朝9時に到着する。
サムは、朝、広報部長のトビーから大統領に話をしてもらうと約束する。
しかし、トビーは、土曜の朝は、まずシナゴーグ(ユダヤ教の教会堂)へ礼拝に行く。
ボビー・ゼーンは、そのシナゴーグが何処にあるのかとサムを問い詰める。

サムは、オフィスへ戻った。
そして、サイモン・クルーズは上告を棄却され死刑執行を待つばかりだとレオに伝える。

サム「我々としても態度を決めないと。」
レオ「大統領は、態度を留保したがると思うがね。」
サム「僕も、そう思います。」

レオは、サムに帰るように言う。
しかし、その前に、何故、死刑執行が月曜日なのか訊ねる。
金曜の日没から日曜の日没まではできないと、サムが答えた。

どうして?

サム「信じられないだろうと思いますが。」
レオ「それじゃあ、まさか、安息日だから人を処刑することはできないのか?
そんな訳の分からん話は、初めて聞いたよ。」
サム「多分、補佐官もこの週末に気づかれるでしょうが、
死刑問題なんて、訳の分からないことだらけですよ。」



サムは、1度はホワイトハウスから出ようとする。
しかし、彼は、オフィスへと戻って行った。



土曜日 午前9時。

出勤してきたドナがジョシュのオフィスのドアを開けると、
目の前に信じ難い光景があった。



「ジョシュ、ジョシュっ」

慌てて起きるジョシュ。



朝まで飲んで、家に帰らなかったらしい。
「鍵が見つからなくて…住所を忘れたし…やっぱり、ストリッパー、来てたのかもなぁ」
と、首にかかる赤い布を取り払う。
そして、彼のスーツと言えば…皺くちゃ。

ドナ「サイテー」
「ドナ、頼むから、もっと小さい声でしゃべって。」



シャンパンを浴びたスーツで、これから人に会わなければならない。

ドナ「これからは、わたしの言う事、聞く?」
ジョシュ「そんなもん、誰が聞くか。」

ドナ「聞かないから、こうなったんでしょ!」

ジョシュは、「分かりました。」を繰り返し、そして、デスクに突っ伏した。



空軍基地に大統領を出迎えるレオ。大統領はCJと降りて来たが、彼女はうんざりした様子。
フライト中、大統領のフィヨルドの話を散々聞かされたのだ。

CJ「そんなにフィヨルドがお好きなら、
いっそ、フィヨルドに突き落としてあげようかと思ったくらいです。」



ドナが、ジョシュにサムの雨合羽を持って来た。
そして、コーヒーも。
ジョシュは、カップを取り一口飲もうとするが…吐き出した。

ドナ「昨日のだから、ぬるいかもしれないけど。」

ドナは、ジョシュに雨合羽に着替えるように言う。
スーツを30分でできるクリーニングに出しに行くのだ。

ジョシュ「こんなの着たら、魚市場のおじさんみたいだよ。」



シナゴーグで礼拝中のトビーのポケベルが鳴る。

「暴力は、更なる暴力を生む。復讐は、ユダヤ的ではない。」

ラビ、グラフマンの説教が続く中、トビーは席を立ち、ホワイトハウスのサムに電話を入れる。
すると、サムの方から、ひょっとして、今日のお説教は死刑についてではないですか?と問いかけてくる。

トビーが、耳を澄ますと…

「復讐は、ユダヤ的ではない。」と、ラビ、グラフマンの声。

何故?そんなことをサムが知っているのか?



ジョシュのオフィスのドアが突然開くなり、男性の声がまくしたてる。
デスクに伏せて寝ていたジョシュが驚いて頭を上げると、一組の男女が立っていた。



「ジョーイ・ルーカスです。」と、男性の声。
「あなたが、ジョーイ・ルーカス?」と、ジョシュは男性に向かって聞き返す。
すると、 「いえ、わたしが、ジョーイ・ルーカスです。」と、また男性が答えた。
「悪いんだけど、何が何だか…」訳が分からないジョシュ。
「だから、わたしがジョーイ・ルーカスよ。」 と、今度は女性の方が答えた。



この女性が、オドワイヤーの選挙事務所長ジョーイ・ルーカス。
彼女は聴覚障害者で、隣に立つ男性ケニーが彼女の手話を通訳していたのだ。
そして、彼女のホワイトハウスへの訪問の目的は、
オドワイヤーの選挙資金が削られたことに対して抗議するためだった。

一旦、落ち着いたところで、ジョーイはジョシュの雨合羽という妙な姿に気がつく。
そして、お酒が抜けていないことにも。



ふざけないで頂戴と、また、まくし立てられるジョシュ。
そこへ、やっとドナが帰ってきて、とりあえず、ジョシュは救われる。



そして、そこで初めてサイモン・クルーズの上告棄却を知ることになった。

死刑が犯罪の抑止力になるという根拠は推論的なものしかないと、サム。

連邦の死刑執行に大統領が介入した事は、1963年以来、1度もない。
そして、最後に減刑をしたのは、リンカーンの時代のこと。

サム「大統領が望みさえすれば、減刑の余地はまだあるんですよ。」

トビー「大統領は、減刑しないだろう。」
サム「訊いてみなきゃ、分からないでしょう。」

トビーは、自分のシナゴーグを他人に洩らされた事に抗議したい気持ちで一杯だったが、

「その男を助けたいのか?」
サム「ええ。」
トビー「分かった。」



大統領は、サイモン・クルーズの件は自分が決断すべき問題ではないと考えていたが、
これは、連邦検事が麻薬組織法で起訴したもの。
その法は、麻薬絡みの殺人に基本的には死刑を認めていた。
大統領は、チャーリーに、ハノーバーの聖母の御心教会のトーマス・カヴァナー司祭を呼ぶように指示する。
そして、彼に質問をした。

大統領「君のお母さんを撃った奴は、どうなった。」
チャーリー「まだ、捕まってないんです。」
大統領「捕まったら、死刑にしたいと思うかね?」

チャーリー「僕は、そいつを死刑にしたいと思いません。この手で殺したいんです。」



(ジョーイ)「脳みそが腐ってるんじゃないの!?あなた。」

スーツに着替え、改めてジョーイ・ルーカスと向き合うジョシュ。
ジョーイは、オドワイヤーを当選させるための資金を何としても捻り出したい。
しかし、取り合わないジョシュ。

ジョーイ「大統領に、会いたいの!」
ジョシュ「あんたも、分からない人だなぁ
さっきから、言ってるだろう。
この程度のことじゃ、逆立ちしたって大統領には会えないんだよ!」

ところが、そこに大統領が現れる。



しかも、彼女にホワイトハウスの案内を申し出た。



大統領はジョーイを執務室へと案内すると、
彼が直面しているサイモン・クルーズの刑の執行について、
クエーカー教徒の彼女に意見を求める。

大統領「わたしは、どうすべきかな?」
(ジョーイ)「延期すべきです。」
大統領「理由は?」
(ジョーイ)「国家は、人を殺すべきじゃない。」
大統領「殺人と麻薬取引で有罪になった男でも。」
(ジョーイ)「刑務所送りに。」
大統領「極刑には、反対かね?」
(ジョーイ)「はい。」

聖アウグスティヌスやトマスアキナスなど昔の偉大な賢者は、
旧約聖書の一説を信じ、「人の血を流す者は、自らも人に血を流される。」と説いていたと、大統領。

(ジョーイ)「それに、カントはこう言っています。死刑は、絶対に必要であると。
でも、これらは、どれも何世紀も前の思想です。」

ある世論調査によれば、国民の71%が極刑を支持していると、大統領。

(ジョーイ)「それは、政治の問題です。」
大統領「わたしは、政治家だ。」



ジョーイがホワイトハウスへ来た目的は、死刑制度についての意見を言うためではない。
しかし、大統領から、オドワイヤーには中身がないと、もっと別の候補者を見つけた方がいいと言われてしまう。
彼女は、そのまま、ホワイトハウスを後にする。



トビーは、ラビ、グラスマンを訪ねた。
シナゴーグには、"祈りの歌"が響いている。
葬儀を控えて練習をしていると、ラビ。
ラビは、公選弁護人ボビー・ゼーンから電話を受けた後、説教でトビーに何を伝えたかったのか?
この安息日を使って、トビーに自分の立場について考えてもらいたかったのだ。
トビーに政治的な影響力があると見ているのだ。
復讐はユダヤ的じゃないと、ユダヤ教じゃない大統領に言えというんですか?と、トビー。

ユダヤ教の立法は、死刑を禁じていない。目には目をと教えている。
それは、それが作られた時代の英知からできている。
しかし、現代の基準に照らし合わせるとそれらは間違っていると、ラビ。

「社会には、自らを守る権利がある。だが、復讐する権利はない。
処罰する権利はあるが、殺す権利はないんだ。」

トビー「ご存知だったんでしょ?わたしが此処へ戻って来る事を。
だから、ワザと彼女に歌わせたんだ。」
ラビ「彼女は、うちの広報部長なんだ。」



CJ「母親の名前は、ソフィアよ。」

CJは、キャロルにサイモン・クルーズに関して調べさせていた。

「わたし、死刑には賛成でも反対でもないの。」と、CJ。
「立場上、必要だから態度を決めようとしたけど、
本当はサイモン・クルーズが死のうが生きようが関係ない。
それに、死刑で遺族が慰められるなら、いいじゃない。」

そこで、CJは、その「予定」を読み上げる。
0時1分に薬物を注入して、0時4分に死亡が宣告されまでの流れだ。

2人も、もしかしたら、それ以上殺したかもしれない男に同情はできないと、マンディ。

CJ「わたしもよ。同情なんか、してないわ。
ただね。0時4分に刑務署長から電話が来るのよ。
それを受けたら、わたしは大統領に報告しなきゃならない。
サイモン・クルーズが、死にました。わたしたちが殺したんですって。」

「だから、わたし、母親の名前がソフィアだなんて、できれば知りたくなかったのよ。」



日曜日、午後6時15分。

トビーは、大統領を執務室に訪ねる。

ユダヤ教は死刑を禁じていないとされているが、
実際は、二千年前においても、ラビたちはその教えに対して矛盾を感じていた。
そして、彼らは教義を変えることはしなかったが、別な方法を考え出した。
つまり、法的な制約を設けようと思いついた。

トビー「国家が死をもって人を罰することを、彼らは不可能にした。」

大統領「人を死刑にすることは、この国でも非常に難しい。」
トビー「不可能にすべきだ。」



しかし、大統領には、死刑が嫌いだという以外にサイモン・クルーズを救う理由が見当たらないでいた。
そこで、レオが、死刑に対する態度を決めかねるならと助言をする。

「その問題は、後任に任せるんです。」

そこへ、サムが大統領に面会を求めていると秘書のナンシーが伝えに来た。
大統領は、レオに小さく首をふった。



レオは、サムに、大統領に会う必要はない、減刑はしないと告げた。
そこを食い下がろうとするサムに、レオは決まったんだと声を荒げる。
そして、これは我々の失策で、対策ができていなかったと続けた。

サム「対策って言いますけど、どうすれば良かったんですか?
あなたなら、どうしました?どんな対策をしたんです!
大統領の帰国を2日延ばしたんですか?」

レオ「そうだ。」

サム「時々、自分のしてることが、何が何だか分からなくなります。」



ジョシュは、カリフォルニアへ帰ろうとしているジョーイに会うためにホテルのバーにいた。
大統領からのメッセージを伝えに来たのだ。
昨日、ジョーイの訴えにちゃんと取り合わなかったことを気にして、謝りたかったのだ。
しかし、大統領が間違っていなかったのは、オドワイヤー候補が自由主義を汚す大馬鹿野郎だということ。

(ジョーイ)「わたしも、そう思う。」
ジョシュ「やっぱりね。」

それでも、オドワイヤーの元にいるのは、彼女がプロの政治コンサルタントだから。
それに、聴覚障害者にとって、この世界は売り手市場とは言えないからだ。
ジョシュは、もう1つ大統領からの伝言を持って来ていた。
別な候補を見つけたら、資金を出すというもの。



(ジョーイ)「誰か当てがあるの?」
ジョシュ「名指しで言ってたよ。」
ジョーイ「だぁれ?」

ジョシュ「きみ。」

驚くジョーイに、ジョシュは頷いた。



日曜日、午後11時57分。

十字架を握り締め窓辺に佇む大統領と横たわるサイモン・クルーズ、
そして、祈る彼の母親の姿がオーバーラップする。



トム・カヴァナー司祭が到着した。
大統領は、かなりのスタッフを動員して国民が納得できるような減刑の理由を探したと話す。

司祭「つまり、スタッフに逃げ道を探させた訳か。まるで、外野でボールが来ないことを祈ってる子供だ。」

とにかく、逃げ道を必死に探したと、大統領。

司祭「"復讐は、わたしがすることである。"主は、そう言われる。
人を殺すことができるのは、神だけなんだよ。それが、逃げ道だ。」

「主に祈りは?」
大統領「捧げました。知恵を授けてくれと祈りましたよ。」
司祭「通じなかったのか?」
大統領「通じたことがない。いつも裏切られてばかりですよ。主は、無慈悲だ。」

そこで、司祭は、川の側に住んでいた男の話を始めた。
川が氾濫し救助の手が何度となく差し延べられるが、
男は自分には信仰があり、神に祈れば助けてくださると、それを断った。
結局、男は溺れ死ぬ。
男は天国の門前に立ち神に面会を求め、愛されていると思っていたのにどうしてこんな目にと訴えた。
しかし、神は救いの手を差し延べていた。ボートやヘリコプターを差し向けたのだ。



「なのに、何故、ここにいるのか。」

司祭「主は、司祭とクエーカー教徒とラビを君に差し向けた。」

そこへ、CJが「知らせ」を持って現れ、大統領に手渡す。

司祭「ジェド、懺悔をしたければ、ここでしなさい。」

大統領は、司祭の側に跪く。




「わたしは、罪を犯しました。」
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by jd_tww | 2005-07-12 02:46 | Season1
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